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ミウラとヒト

次世代に向けて変わりゆくミウラ。メンテナンス職として女性が活躍している“バリデーション課”の仕事をご紹介!

ミウラの中でも男性がほとんどと思われがちなメンテナンスという職種ですが、実は、女性も活躍している現場があります。性別に関係なくメンテナンスの仕事に就くことができるよう、現在、会社としても職場環境の改善に取り組んでいますが、バリデーション課(2019年に設立)は、その第一歩といっても過言ではありません。

今回の記事では、メンテナンス職として女性が活躍しているバリデーション課の中村さんと中島さんにお話を伺いました。お二人がメンテナンス職を目指した動機とはなんだったのでしょうか。編集部のwatanabeがバリデーション課の業務を1日密着取材してきた様子と併せてお届けします!

なかしま みほ
中島 美穂

NAKASHIMA Miho

神奈川県横浜市出身。2012年に特機横浜営業所にて事務職として入社。2020年にメンテ技術開発部バリデーション課へ職種転換。年に3〜4回行くほどディズニーランドが好き。

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なかむら ふみえ
中村 文恵

NAKAMURA Fumie

北海道札幌市出身。2012年に札幌支店に入社。テクノ札幌メンテ兼メディカル・食機札幌営業事務職を経て、2020年メンテ技術開発部バリデーション課にて職種転換。趣味はアウトドア、旅行、ライブ鑑賞。

Profile Picture

バリデーション課のお仕事を教えてください。

中村

主にメディカル製品(滅菌器)に対して、バリデーションの中で必要な作業としてキャリブレーション(校正)を実施しています。
キャリブレーションとは、滅菌器に装備される計測器の誤差が許容差内か確認することです。
例えば、121℃で20分かけて菌を死滅させている滅菌器がある場合、製品のディスプレイには121℃と表示されています。しかしこれが、本当に121℃で正しいかどうか、校正機器を使ってキャリブレーションをしていきます。

 メディカル製品(滅菌器)の一例
  高圧蒸気滅菌器 S型
中島

目的が修理や点検と違うので、ここで基準をクリアできてなかったからといって私たちが勝手に修理や調整を施したりはしません。キャリブレーションを通して滅菌器の機能を検証することが私たちの主な仕事です。

修理や点検をするフィールドエンジニア(以下、FE)とは、異なる業務ということですね?

中島

そうです。FEさんは点検を、私たちはキャリブレーションを実施します。滅菌器の日常点検は普段からお客様自身が行っています。定期的にキャリブレーションを実施して、その期間、装置が問題なく動作していたことを確認します。

今回同行させていただいた現場は出荷前製品のバリデーションでした。
出荷前製品の場合、設計担当者と現場で打ち合わせしながら、お客様の要求事項を確認していきます。

「隙あらば仕事を辞めたいと思っていますよ」(笑)、勤続24年のベテランフィールドエンジニアが本音で語る、仕事の魅力とは。

https://miuraplus.com/articles/170.html

「仕事が楽しい!」何十年働いていても楽しいと思えるFEの仕事って?!

https://miuraplus.com/articles/214.html

お二人がバリデーション課を目指したきっかけは?

中村

2012年にミウラに転職して、8年間くらい事務職をしていたのですが、新しいことに挑戦したいなって思っていたんです。ただ、職域の壁ってありますよね。事務職として、「ここまでしかできないかな?」とか思っている時期に業務連絡で女性メンテナンス職の公募を見つけました。テクノメンテ・メディカル営業の業務に携わる中でバリデーションの報告書をみる機会もあり、「これならできるかもしれない」と思い応募してみることにしました。

中島

私はもともと、事務職としてメンテの業務フォローをしていました。現場で忙しそうなFEさんの姿を近くで見ていて、私も何かもっとお手伝いできるのではないかと感じたのがきっかけで、特機水管理の社内資格を取得していたんです。女性メンテナンス職の公募を見かけた時、「面白いかも?」と思い、上司や周囲に相談したところ、「いいんじゃない?」って背中を押してもらって応募することにしました。

バリデーション課でのやりがいや、楽しみを教えてください。

中島

私たち東京に在籍するバリデーション課は、東日本全域を担当しています。具体的には、静岡より東側。依頼があれば北海道に行くことももちろんあります。出張で嬉しいのは、その土地の美味しい食事です。

お客様は、私たちが遠くから来ていることを知っている場合が多いので、「今日はどこで食事をするの?」と気にしてくれていたり、「ここが美味しいよ」って教えてくれたりします。

中村

私も出張先で食べる食事ですね。いろんな地域に行けて、その土地の美味しいものに出会えるのは、事務職時代には経験できなかったことです。私の場合、新米を食べることができる時期に行った新潟の美味しいお米が忘れられません。もちろん日本酒も美味しい!
「合間に観光でも」ってことにはなかなかならないのですが、移動や旅が好きな人にはバリデーション課は良いかもしれませんね。

     静岡県焼津市で食べた「海鮮丼」

逆にバリデーション課で大変なことは?

中島

報告書はすごく細かくて大変ですが、事務職での経験や、今はこの業務が専門ということもあり、そこまで苦ではありません。

作成する報告書の一例
報告書の作成には1日以上要することもあります。
中村

報告書に関しては、スピーディーに提出するようにしています。大変なことではありますが、逆にやりがいだなって感じたりもしますね

中島

あと大変なことと言えば、機材が重いっていうのもありますね。男性が一人で持つのも大変な機器を女性一人で持たなくてはなりません。メーカーによって重さや仕様も変わってくるので軽量な機器を探したいなって思っています。

温度キャリブレータ 
(15キロくらいはありました。)
現場へ訪問する前に最寄りの営業所まで郵送しておき、機材をピックアップして現場へ向かいます。

事務職の頃との違いを感じる場面は?

中島

「この作業はこの時間で終わらせなきゃ!」っていうプレッシャーがあります。

キャリブレーション時、計測器の取り付けなど準備に時間を要します。
力仕事で難しい時は現場にいるFEさんにサポートしてもらいます。
中村

確かに!時間は巻き戻せないから、失敗できないという緊張感はありますね。

中島

あと、現場によっては更衣室がないので汗をかいたときに気軽に着替えられず戸惑ってしまいますね。

中村

確かに。トイレにいくタイミングも悩んでしまう時もありますね。あとは、作業着がもっとスタイリッシュになったらいいなって個人的には思っています。

中島

それは大賛成!!(笑)

どんな人がバリデーション課に向いていると思いますか?

                  バリデーション作業の様子
中村

身体を動かすことが苦ではない方ですね。現場ではもちろん動きますし、前述した通り、重い機器を持っての移動もあるので。

中島

現場でFEさんと組んでお仕事をするので、チームでお仕事ができるというのも大切かもしれません。FEさんが作業をしている横で、私たちも機器を検証したりしています。時間に追われながら作業をするので、お互いに声かけあって作業をすることが大事です。

また、細かい作業が苦じゃないということも大事かと。報告書を作成するのは、結構細かい作業ですし、お客様によっては手書きのところもあるので、慎重さが大事になりますね。

圧力計測器で、正しい数値が表示されているか確認、記録をとります。

理系の知識は必要?

中村

私は文系でした!最初から理系の専門知識はそんなに必要ないのかなって思います。文系出身のFEさんもいますよ。

中島

私の場合、大学の専攻は化学だったので、今のように機械や電気を扱うことはやってきませんでした。まずは算数ができてエクセルを使えればいいんじゃないかなって思います。機械について学べる場はたくさんあります。

これからバリデーション課を目指そうと思っている人にメッセージをください!

中村

バリデーション課の仕事って、難しいスキルを最初から求めている訳ではありません。報告書が大変とか言いましたが(笑)、細かい報告書の作り方や、機器の操作の仕方、現場での動き方などは現場で身につけていくことだと思います。
女性が働きやすい環境が整ってきて、私たちもこうやってお仕事をさせていただいています。もちろん、まだまだ試行錯誤する箇所もありますが、でも、まずは「やってみたい!」、「この仕事に興味がある!」ということが大事なのかなって思います。

中島

ミウラって、「やってみたい!」と声をあげたら、耳を傾けてくれる会社だと思います。私の場合も「興味がある」って周囲の人に相談したら、みんなが背中を押してくれました。
バリデーション課の仕事をするためには、遠くに行かなくてはいけないと思っている支店の方もいるかもしれませんが、もしかすると、今ご自分がいる場所でもこの仕事ができるかもしれません。まずは、興味があるかどうかだと思いますし、一人でも多くの女性がミウラで自分らしくお仕事をしてほしいなって思っています。

まとめ

今回の取材で、中島さん、中村さん以外にも現場で活躍されている女性のお話を聞く事ができました。取材するまでメンテナンスという職種が本当に「ジェンダーレス」に対応できているのか…と不安の方が大きかったです。実際のメンテナンス職の現場には様々な課題があることも事実です。しかし、彼女たちのような社員の声を拾い、働きやすい職場環境の実現に向けてミウラは進み始めています。チャレンジしたい社員が一人でも多く活躍できる現場となり、自分らしく働ける場所となることを願います。数年後、より多くの”現場で働く女性”のお話を取り上げることができればと思います。

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