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ミウラとモノ

低温廃水から生まれる熱エネルギーをとことん活用!ミウラの「未利用熱回収ヒートポンプ」の凄さって?

多くの工場で、製造生産工程から出てくる50℃前後の低温の廃温水の使い道がなく、利用されていないという課題がありました。

そこでミウラは、「この廃温水を有効活用して省エネができないか?」との想いから、「未利用熱活用ヒートポンプ」を開発しました。

ここでは、「未利用熱活用ヒートポンプVH」が誇るダントツの省エネ性能、そのヒミツと、ヒートポンプを活用したミウラならではの省エネ提案をご紹介します。

ミウラのウラを伝えるミウラplusならではの目線で、『初心者でもわかる』製品のご紹介をいたします。

※本記事の内容は、2023年3月取材当時の内容です。製品情報等、最新の内容と異なる場合がございます。ご了承ください。
なお、最新情報は弊社ウェブサイトよりご確認ください。

そもそも、ヒートポンプってなに?

ヒートポンプとは、少ないエネルギーで多くの熱を作ることができる省エネに優れた装置のことで、身近な例だとエアコンやエコキュートがその仲間です。

温水ボイラや電気ヒータでは、使ったエネルギーの量しか熱を作れないのに比べて、ヒートポンプは使用エネルギーよりも多くの熱を作り出すことができます

特に、100℃未満の温水・温風を作る際に省エネ効果が高いことから、エネルギーコスト削減やCO2削減にも貢献する装置として注目されており、「カーボンニュートラルの切り札」とも言われています。

ヒートポンプの仕組み

ではヒートポンプが、使ったエネルギーより多くの熱を作るとはどういうことでしょうか?ヒートポンプの仕組みとともに、簡単にご説明しましょう。

ここでは、冬に暖房として使用するエアコンを例にします。

エアコンは、「1」の電気エネルギーを使って、「5」の暖房効果を得ることができます

つまり「1」+「4」=「5」
この「4」がどこから来るか、ということですよね。

それは、寒い屋外の空気から「4」の熱をくみ上げているからなのです。
冷たい外気から熱をくみ上げる???

ちょっと混乱しそうですが、物質には温度の高いところから低いところへと移る性質があります。外気よりももっと冷たい“何か”があれば、外気から熱エネルギーをくみ上げることができるのです。

ヒートポンプの内部には「冷媒」と呼ばれる物質が封入されていて、これが熱をくみ上げる鍵。

ヒートポンプは、熱エネルギーの受け渡しをする機械なのです。

ちなみに物質には、圧力を上げれば温度が高くなり、圧力を下がれば温度が低くなるという性質もあります。
このことを念頭に置き、さらに見てみましょう。


こちらは、ヒートポンプを簡単にした図です。
「冷媒」は、圧縮と膨張のサイクルを利用して、
温まったり冷えたりしながら、ヒートポンプの中をぐるぐる回っています。



冷媒は、「膨張弁」で減圧されると、温度が下がります



温度の下がった冷媒は、外気に比べるとずっと低温。
つまり外気のほうが熱を持っています。熱は高いところから低いところへ移動するので、「蒸発器」と呼ばれる熱交換器へ移動した「冷媒」は、外気から熱を奪います
(このとき液体の冷媒は蒸発して気体になります)



次に冷媒は、「圧縮機」へ。
ギューッと圧力を上げられると、高温になります



温度の高くなった冷媒は、「凝縮器」と呼ばれる熱交換器で室内の空気に熱を与えて、吹き出し口の温風を作り出すのです。
(このとき気体の冷媒は凝縮して液体になります)


①~④の連続運転が、ヒートポンプのしくみです。


②のところで、ヒートポンプを動かす電力の4倍に相当する熱エネルギーをくみ上げるから、1+4=5が実現するんですね。

また、熱(Heat)エネルギーをくみ上げている(Pump)というのが、ヒートポンプの語源にもなっています

ミウラのヒートポンプの特長、そしてその秘密とは?

さて、ここまでは一般的なヒートポンプの説明をしてきましたが、ミウラのヒートポンプにはどのような特長があるのでしょうか?

それは、優れた省エネ性にあります。

使ったエネルギーに対してどれだけ多くの熱を生み出せるかを表す指標をCOP※(エネルギー消費効率)と言います。

(※)Coefficient Of Performance(成績係数)の頭文字をとったものでエネルギー消費効率を表します。

一般的なヒートポンプはエネルギー使用量の5倍、つまりCOP=5です。

それに対して、ミウラのヒートポンプはCOP=10.3と、約2倍も高い数値!

10.3 – 5 = 5.3

あと5.3をどこからくみ上げたのかが分かれば、VHの秘密が分かります!

優れた省エネ性を実現した秘訣、それは、

一般的に搭載されいている蒸発器、圧縮機、凝縮器、膨張弁の4つの部品に加え、「水/水熱交換器」と、「過冷却器」2つの熱交換器を搭載していることにあります。

★「水/水熱交換器」で、廃温水の熱を限界まで回収!

廃温水の熱エネルギーを十分に回収するため、はじめに水/水熱交換器で限界まで熱回収します。これがミウラのこだわり。20℃の水は48℃まで予熱することができます。そのあとヒートポンプサイクルの蒸発器で熱をくみ上げることで、高いシステム効率を実現することが可能になりました。

★「過冷却器」で、冷媒の熱をもっと有効活用!

凝縮器から出てきた冷媒は、まだ65℃くらいの熱をもっています。こちらもミウラの着目ポイント。膨張弁に送る前に、ここでもう一度熱交換させることにしました。40℃に温められた水に、もう一度予熱の機会を与え、60℃まで温めます

「使いやすい温水」として昇温するまでに、ありとあらゆる熱を無駄なく使い切った結果がCOP10.3という数字。

この独自技術は、特許も取得しています。

使いやすい温水とは?

ここで言う「使いやすい温水」とは、高温水のことで、温水は温度が高ければ高いほど、洗浄、殺菌、製品の保温など、さまざまな用途で使うことができます。しかし、温水の量は多ければ良い、というものではありません。高温・小流量の方が、使い先が増え、無駄なく活用することができるのです。

これまで工場で出ていた50℃前後の低温廃温水。しかし、低温廃温水にもこのように上手く活用することで新たな熱を作る力を秘めています。これまで使いきれていなかった熱を最大限活かす、これは熱を熟知しているミウラだからこそ実現した技術です。

気になるのはヒートポンプのイニシャルコスト

省エネ機器として、とても注目されているヒートポンプですが、導入コストが高く投資回収が長く実現しづらいという課題があります。

でも、ご安心ください。

ミウラのVHなら、ランニングメリットはほぼ倍増。その結果、投資回収年数を半減することが可能になりました

CO2排出量も約150t削減されますので、より高い省エネメリットが得られます

ミウラの未利用熱活用ヒートポンプ VHは4冠受賞!

ミウラのヒートポンプは、独自技術が評価され、これまで4つの賞を受賞しました

 ● 公益財団法人発明協会 「令和4年度全国発明表彰」
 (発明賞)

 ● 一般財団法人ヒートポンプ・蓄熱センター「2021年度デマンドサイドマネジメント表彰」
 (一般財団法人ヒートポンプ・蓄熱センター振興賞)

 ● 一般財団法人省エネルギーセンター「2019年度省エネ大賞」
 (製品・ビジネスモデル部門 資源エネルギー庁長官賞)

 ● 公益社団法人日本冷凍空調学会「第47回日本冷凍空調学会(2019年度)」
 (技術賞)

ミウラでは、ヒートポンプとボイラのハイブリッド利用をご提案しています!

ヒートポンプは、使ったエネルギーの何倍もの熱エネルギー(お湯)を取り出せる省エネ性が特長ですが、急にお湯が必要になった場合などは、より瞬発力のあるボイラが活躍します。また、加熱するお湯の温度が高くなるほど、ヒートポンプの特長である省エネ性は低下してきてしまいます。

そこでミウラは、ボイラとヒートポンプを組み合わせたハイブリッド利用をご提案

たとえば、90℃のお湯が必要な場合に、全部をヒートポンプで加温するのではなく、70℃までをヒートポンプ、残りを蒸気で加温するのです。

両者の得意領域を活かすことで、効率的な生産を維持しながら、ランニングコスト削減とCO2削減の面でも高い効果が得られます。

詳しくは、弊社までお問い合わせください。

ミウラのヒートポンプの製品詳細は専用ページから!
https://www.miuraz.co.jp/product/thermoelectric/vh.html

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