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ミウラとモノ

わかって欲しい!メンテナンスの苦労と努力  ~フィールドエンジニアたちの本音編~

今回の企画は、島根・鳥取スタッフで行ったミウラplusの企画会議で上がった声をカタチにしたものです。

お題は、『設計者の思い ×FE(フィールドエンジニア)の思い』。
製品を設計する側・製品をメンテナンスする側…と密接なつながりがありながらも、なかなか直接意見交換をする機会がないFEと設計者。

第1回目は、FEの本音を掘り下げます。現場でメンテナンスや保守点検を行っているFE。彼らの事業はミウラの売上の約3割を占めています。普段、FEのみなさんはどんなことを思っているのでしょうか?リアルな声を拾いました。

島根・鳥取のスタッフが考える、次のミウラplusの企画は?! 【ミウラplus 出張編集部会議@山陰 part3】


参加者プロフィール

もりた だいき
森田大貴

MORITA Daiki

八王子中央メンテ 主任

プロフィール

2015年入社。趣味はゴルフ。料理好きで、お酒のアテを作って晩酌することも。得意料理はアヒージョ。今の悩みは、異動がないこと⁉

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しらかた たかと
白方誉人

SHIRAKATA Takato

広島北メンテ 主任

プロフィール

2009年、製造グループ会社の三浦マニファクチャリング入社。自らの希望で、2018年に三浦工業に移籍。趣味はスポーツ観戦。公的資格取得にチャレンジ中…!

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よしおか りょうた
吉岡凌汰

YOSHIOKA Ryota

三河中央メンテ 主任

プロフィール

2016年入社。三河西メンテ→三河中央メンテへ。趣味はゴルフ。ジビエが好き。海外勤務を志望しており、社内の「グローバル人材認定プログラム」を受講中。

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FEたちが抱える、メンテナンスの裏事情

ミウラのボイラ納入イメージ

編集部:FEの方々は、お客様に納入した製品を長く安全に使用してもらえるように、製品の点検・メンテナンスを行うのがメインのお仕事ですよね。メンテナンスをする上で、製品に対して、「もっとこうだったらいいのにな」という意見を社員から聞くこともありますが、ものづくりに関する要望が出てくるのはどんなシーンですか?

森田

やっぱり時間に追われている時でしょうか。次の現場のアポ、問い合わせの対応、見積りのチェック、報告書関係等いろいろやることがある中で、メンテナンスに手間取ったりして…。

吉岡

僕は、営業担当から試運転依頼が入った際、事前に想定していなかった(普段扱い慣れていないような)特注対応の製品だった場合に怯んじゃいますね。

設置に関しては、ボイラ設置前に営業担当に確認し、FEからの要望も伝えたりできるのですが、製品の構造に関しては、なかなか意見を言うタイミングが無くて…。

編集部:日本国内で主流になっているボイラの多缶設置は、省エネ・省力化・環境負荷低減につながるメリットがありますが、FEさんにとってはいかがでしょうか?

白方

まず、見た目がスタイリッシュでかっこいいですよね!

実際にメンテナンスをする時は、作業スペースの心配はありますが‥‥。あとは、手を奥の方まで突っ込まないといけないから、熱いっていうことはありますね(笑)。

編集部:メンテナンスのしやすさとなると、話は別なんですね。

吉岡

そうですね…。私たちFEは、お客様のご要望を叶えるのが第一優先に、そして、お客様の製品に行き届いたメンテナンスができるよう、日々全力を尽くしているんです!


設計者への純粋な質問&製品の「こうだったらいいのにな」

編集部:事前アンケートで、吉岡さんから設計者への質問として「設計者の方はボイラの点検を一通り1人でしたことが何回ありますか?」とありましたが・・・

森田

この質問、煽ってますよね(笑)?

吉岡

煽ってるつもりはないんですけど、単純な興味です。設計担当しているボイラじゃなくても、点検作業を経験してみて、設計に生かしたりしているのかな?メンテナンスのしやすさを考慮して商品化しているのかな?と気になったので。

編集部:なるほど、そういう意味での質問だったのですね。座談会の時にぜひ設計者の方々に聞いてみましょう!そして、製品のつくりなど「こうだったらいいのにな」というご要望もたくさん聞かせてもらっているんですけど、まずは小型貫流蒸気ボイラSQ-1200 について。

白方

バーナ整備をする際の水面計の位置ですかね。結構存在感があって工具が入りにくくって、スムーズに点検しづらいですね…。

森田

しかも、取り外すバーナのフタが重いんですよね。

吉岡

あとは、簡易貫流蒸気ボイラRV。バーナのパッキンや、排ガス測定口の位置も、意外な位置にありますよね。

森田

メンテナンスしてみて、はじめて素朴な疑問が生まれてくるんです。作業をしていると、いろいろ気づくところが多いんですよね。

白方

私は、過去に製品を組み立てていた側(製造グループ会社)で働いていたので、その時は想像もしていませんでしたが、思っていた以上にアラームの種類がたくさんあって、ボイラの予防保全のためにいろんな情報をセンサで拾っているんだな~って。

アラームの原因の解決法が書かれたマニュアルはあるんですけど、FE歴が浅い人にとっては、もっと細かく書いて欲しいな~。

森田

FEの仕事って、8割方経験則ですし、マニュアルだけでは解決しないこともありますよね~。


ヒラメキ案の行方は…?

編集部:こういう製品に対する気づきやリクエストを社内に投げかけたことはありますか?

白方

結構ありますよ。でも普段のお客様先での作業に注力したいから、つい、後回しになっちゃうことも多いんですけどね。。。

森田

いろんな人を巻き込んじゃうし、時間もかかりますもんね。

編集部:実際に自分たちで提出した「○△□(マサシ)君アイデア」(※)が採用されたケースはありますか?

※○△□君アイデアは、「こうなったらいいのにな」 「こうできるかも」 と思っても、自分や部署内だけでは実現しにくいアイデアを、関係部署へリクエストとして発信し、全社的な改善につなげる社内の取り組みです。

吉岡

あ!実は私、社内のリクエスト・改善「○△□(マサシ)君アイデア」に書いて採用されたことあるんです!

回答がくるまでに数か月かかりましたが、「採用の方向で検討します」とのことで結果的に改善につながったんです。

「伝える労力」とそれに対する「結果」が見合わないこともあるので、「どうせ、言っても変わらないだろうな~」という気持ちも正直ありましたが…。

今となっては、改善につながって良かったなと思います!

○△□君(マサシくん)のご紹介
森田

「○△□(マサシ)君アイデア」は複数の部門を通して、適切な判断・検討をしていくので、タイムラグが発生するのも無理ないですね。

意外と身近な上層部の方に働きかけてみると、改善の近道なパターンもあるのかも。。。

白方

「○△□(マサシ)君アイデア」で集まった要望は、全社員に見えるようになっていて、イイネ!ボタンも押せるから、人が書いた要望にも共感しやすいですよね。時間が取れない人はこういったステップからスタートしてもいいかもしれないですね。

改善提案は、会社が良い方向に進化し続けるために必要不可欠だと思うので、諦めない心も大切に、ちょっとでも改善に繋げていきたいですね。


誰に相談する!?

編集部:現場のFEたちが同じ思いというのは分かったのですが、メンテナンス中に困った時、具体的にはどんな部門の方々が皆さんのお悩みに寄り添ってくださっているのでしょうか?

白方

まずは、自分のチーム・上司などに相談をしますが、それでも解決しない時は、松山本社や各拠点に配属されているメンテ技術部の方々に相談しますね。彼らは技術面のプロですから!

技術的な面で聞きたいことがあっても、本社のどの部門に問い合わせたらいいのかの判断がつかない部分も多いので、メンテ技術部さんが窓口をしてくれて助かっています。

森田

とっても分かります。僕の経験からすると、社歴を重ねていくと、相談しやすい顔見知りの方が増えていったので。

ボイラSQだったら、◯◯さんとか、△△さんとか…!聞く人は決まってきますね。

編集部:なるほど。研修などのタイミングを含めて、設計者の方と直接的な関わりはあるのでしょうか?

うーん…。あんまり接点ないかも。。。

吉岡

あ!最近、コンプレッサVA-210のデモ機をお客様先へ納入したんです。その時は、設計担当の方が試運転に来てくれて、その後、初期トラブルがあった時も都度丁寧に対応してくれました。やっぱり直接会う機会があると、設計者に対する思いや印象が変わりましたね!

森田

設計者の方々って、製品を改良したり、新製品を生み出したりしていることはなんとなく分かるんですけど、僕たちの仕事とはかけ離れていると思うので、どんな仕事をしているのか詳しく聞いてみたいかも。


FE目線のお気に入り機種は?

編集部:お気に入りの機種はありますか?

吉岡

簡易貫流蒸気ボイラSU-250・350がお気に入りです。単純に点検する回数がめちゃくちゃ多いんですよ。やっぱり親密になればなるほど、好き度は上がってきますよね ♪

白方

僕は・・・油焚き(重油と灯油)のボイラが好きですね。一般的には油焚きからガス焚きに燃料転換しているお客様が多いのですが、僕が担当するエリアでは、まだ油焚きボイラが多いのかも。

森田

僕は、システム軟水装置MWですね。極力バラさずに、メンテナンスができる製品が好きです。

編集部:軟水装置だと、メンテナンスは樹脂交換がメインになるのでしょうか。

森田

そうですね。水漏れがある場合にはOリング交換も行ったりもしますが、ボイラのように熱さもないし、やっぱりシンプルが一番ですよね!

編集部:昔ながらの機種が愛されている気がしますね。


まとめ

フィールドエンジニア座談会、大いに盛り上がりました。特に、好きな機種のお話は、ここまで盛り上がるとは思いもよりませんでした。FEの方々は限られた時間とスペースで頭を悩ませながら日々作業していることがよく分かりました。設計者への要望や疑問もたくさん抱えているようです…。次回は、設計者の思いを取材!お楽しみに。

全国約1,200名のフィールドエンジニアの皆さま、おつかれさまです!

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