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ミウラとコト

「ノミニケーション」歓迎派?反対派? 〜ミウラ流コミュニケーションのミライ〜

三浦工業(以下、ミウラ)では昔から、飲みの席で交流を深める「ノミニケーション※」という文化・制度があり、推奨されてきました。多くの社員が活用してきた制度ですが、コロナ禍に突入してから、飲み会が休止に。家庭事情や体調、趣味趣向や世代間による考え方の違いなど、考慮されるべき課題も浮き彫りになってきました。ノミニケーションって、そもそも必要?今後どうあるべき?
今回の記事では、さまざまな世代の社員に協力してもらい、ミウラ流コミュニケーションのミライについて考えました。

※「ノミニケーション」とは・・・『仕事だけの関係にとどまらず、仕事以外についてもお酒をまじえて広く語らい、お互いの理解を深める』 ことです。ミウラでは、このノミニケーションを通じて職場の信頼関係をさらに深め、働きがいのある、働きやすい職場の実現を目指すために一人¥3,000/月を補助する制度があります。費用負担は参加した社員の所属部署とし、課長以上の判断で開催OK。 最近では、飲み会に限らず、ランチ会でこの制度を利用する部署も増えてきています。

今回の登場人物

みやもと おさむ
宮本 治

MIYAMOTO Osamu

プロフィール

入社歴34年。FE戦略統括部 統括部長。東北から九州まで支店を転々としながら、ほぼ単身赴任生活。会社や友人と外で飲むのは大好きだけど、家ではほぼ飲まない。気心知れた仲間と、「おっ、今日行こか」的なノリでのお酒が一番好き。

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みたらい れな
御手洗 令奈

MITARAI Rena

プロフィール

2021年入社。メンテ営業業務部にて、ミウラの製品を販売している販売店などの営業業務のサポートを行う。飲み会は仕事以外のことを話せるいい機会だと思うが、この制度を利用するのはランチ会が多め。他の人とも合わせやすく、予定が立てやすいので、ランチ会のほうが好き。

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わたなべ りょう
渡邊 亮

WATANABE Ryo

プロフィール

2021年入社。熱利用機器技術部所属。入社後1年間は、熊本支店に勤務。現在は、ヒートポンプの設計・開発を行う。飲み会は、仕事では聞けないプライベートな話が聞けるので好き。ただ、妻との時間も大事にしたいので、頻度は1カ月に1回ぐらいが希望。

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あかみね くみこ
赤嶺 久美子

AKAMINE Kumiko

プロフィール

2015年に中途入社。福岡支店の舶用九州メンテナンス課にてメンテ事務。個人的にお酒を飲みにいくことは大好き。ただ「ノミニケーション」として企画された飲み会は、明確な理由がないと断りづらいのがストレスに感じることも。

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議題は「ノミニケーション」ですが、まじめに会議室でノンアル座談会を実施。

コロナ禍前後で、飲み会は変化した!?

コロナの影響で、飲み会の頻度はグッと減ったと思うのですが・・・コロナ禍前後で何か感じることはありますか?

宮本

コロナ禍前は、めちゃくちゃ飲みに行ってました(笑)!九州にいた頃は、社員や上司とはもちろん、お客さんともすぐに飲みに行くのが当たり前でした。

新人の頃は小規模の支店が多かったから社員同士もみんな家族ぐるみのお付き合いでした。家に呼ばれてご飯やお酒を御馳走になるのもしょっちゅう。そういう付き合いが染みついてるから、飲むことが前提なところはありますね。やっぱりコロナ禍になってそういう機会が減ってきたのは寂しく思いますね。

宮本さん:焼肉でノミニケーション!(コロナ禍前)
御手洗

私はコロナ禍後の入社なので、飲みに行くことはほとんどないですね。忘年会に行ったぐらいです。

私たちの部署では、ノミニケーションの制度を利用して3カ月に1回ぐらいランチ会をしています。産休の方が復帰されたときとか、何かきっかけがあるタイミングで実施していて。お弁当を頼んで、みんなでおしゃべりしながら食べています。

渡邊

最近は全然ないですね。飲み会の回数でいうと、今年度に入ってから3回ぐらいでしょうか。正式な部署の飲み会というと、忘年会ぐらいです。やっぱり飲み会があると、人の中身を知ることができるのでいいなと思います。

赤嶺

私は、結構飲みに行ってます。コロナ禍になってから「支店全体で」という飲み会はできていないんですが・・・。少なくとも週1は、飲みに行っています。地域性もあるかもしれません。支店から居酒屋が近いので。たまたま会社に残っていた人同士で行ったり、上司と行くこともありますし、若い子たちと行くことも。

そのおかげか、コミュニケーションはしっかり取れていると思います。ずっと出張に出ていた人が帰ってきたりすると、「久しぶりじゃん!ちょっと飲みに行こうよ」って。ごく自然な流れで、誘い合う感じですね。

赤嶺さんは、福岡支店からオンラインで参加!

「断りづらい」問題、どうですか?

なるほど・・・飲み会の頻度は、部署や支店で結構差がありそうですね。赤嶺さんのいる支店では、日常的に「今日飲みにいく?」が行われているってことですよね。それって、断りづらいシーンとかないのでしょうか?

赤嶺

ノミニケーションの制度をつかった大人数の飲み会だと、事前に出欠を取るので、断りづらい人はいるんじゃないかな〜と思います。私は、飲み会が好きだからいいんですけど、なかには家庭の事情とかで飲み会に参加できない人もいるじゃないですか。その人に対して、「なんかノリ悪いな」って言葉が出ちゃうこともたまにあるので。参加できない方への理解がないところは、残念に思いますね。

赤嶺さん:飲み会での一コマ!
宮本

僕自身は、飲み会をほとんど断ったことがないんですよ(笑)。基本的に誘ってくれるのは、うれしいです。ミウラは異動が多いので、異動しても飲み会があるからすぐに馴染める。僕はその時のノリで、「じゃ、飲みに行こか」みたいな流れで行くのが一番好きです。今、そういう飲み会は、とっても減ってますけどね。

御手洗

私は、あまりお酒が好きではなくて。正直、飲み会の雰囲気にもちょっとついていけないこともあります。だからランチ会のほうがいいんですが、ランチ会でも話題に出たことについて後日話すことは多くて、コミュニケーションに繋がっているという感覚はあります。

渡邊

僕は、誘われると「行かなきゃいけない」と思っちゃうタイプ。飲み会に行きたい頻度って、人によってバラバラだと思うんです。年に1回でいい人もいれば、毎週行きたい人もいる。ちなみに僕は、月1ぐらいがちょうどいいと思っているんですけどね。断ってしまったら、「置いていかれる」っていう気持ちは、あると思います。

僕は結婚しているので、「行きづらいな」って思うときはあります。週に3回とかだと、さすがに妻も嫌な顔すると思うんですよね。でも、明確な断る理由がないから。そういうときは、どうしようかなって思っちゃいますね。

赤嶺

福岡では、単身赴任の方が多いので、「むしろ飲みに行きたい」人が多いように感じます。

宮本

それは分かります。私もそうでしたから。ただ、単身赴任でない場合、「奥さんの許可がないと行けない」人も多いですね。奥さんの性格にもよるかも。僕らは、世代的なものもあるかもしれないけれど、飲み会をすると心が軽くなるのがいいなと思っています。家庭の愚痴、仕事の愚痴も出てくるけれど、飲んで話をすれば、気持ちが明るくなるんです。

御手洗

私は、やりたいことがあったら、普通に誘うタイプです。断られても気にしません。ダメだったら次の人を誘います。そこにあまり気負いはないですね。

「お酒」以外のコミュニケーション

「お酒の場」でなくてもコミュニケーションをとる方法はたくさんありそうです。どんなことが想定されますか?

宮本

お酒が苦手な人は、ほかの手段もあると思います。最近は、会社で家族ぐるみのイベントを企画したり、ブロックマッチやボウリング大会とかもやってたりするので。

御手洗

私はもともとボウリングが好きなので、会社のボウリング大会にも参加していますし、「来週、愛媛マラソンを応援に行こう!」と思いつきで同僚を誘ったりすることもあります。ミウラグループ連が毎年参加している「松山野球拳おどり」にも有志を募って参加しました。おどりの練習のあとに、一緒にご飯を食べに行ったり、コミュニケーションはたくさんとれたと思います。

御手洗さん:部署のメンバーとボウリング大会に参加!

これからどうする?課題は?

これからのミウラ的コミュニケーション、どうやっていけばいいと思いますか?今の「ノミニケーション」制度、どうすればもっと便利に?

渡邊

飲み会は、あらかじめ「何週目の何曜日は飲みに行く」みたいに決まっていた方が、僕は動きやすいですね。今の時代、仕事とプライベートを分ける方が多くなっていると思うんです。プライベートでは仕事の人と会いたくない人もいる。飲むのは好きで、飲み会も好きなんだけど、仕事の人とは行きたくないっていう人はいると思う。今は、会社以外のコミュニティもたくさんある時代だと思うんです。

個人個人で、好きなスタイルって違うんですよね。そういうのが、一人ひとり認められたらいいのかな。

赤嶺

飲み会が苦手な人とか、遠くに住んでいる人とか、家族がいる人は、参加が難しくなっちゃうから、そんな人たちのための仕組みが欲しいなって思っています。いつもは飲み会に参加できない人に、参加できるタイミングができたとしても、いつも飲んでいるメンバーに突然入るのは抵抗がありますよね。そういうときに、ノミニケーションの制度を使えて、こぢんまりとした飲み会が企画できたら・・・。大きな輪っかにいきなり入るよりも安心だし、歓迎会とかに行くきっかけにもなるんじゃないかな。

今、制度の利用が課長承認になっているので。自分の部署の負担になっちゃうんです。だから、若手だけだと承認が降りなかったり、違う部署だと使えなかったり。普段飲み会に行かない人にも、「3,000円補助が出るから行こうよ!」って誘えたら、誘いやすいなって個人的には思います。ちなみに、飲み会がなくても仕事のなかでちゃんとコミュニケーションは取れていると思いますよ。

宮本

「ノミニケーション」っていう名前自体がもう必要ないのかもしれないね。コミュニケーションツールとして使うのなら、「1人3,000円、自由に使ってください!」っていうのがいい気がする。飲めない人もいるし。3〜4人でランチ行くのにも使えた方が、平等だよね。ボウリングやテニス、なんでもいいので。もう変えていくべきタイミングじゃないのかな。上司の許可なくても使えたらいいのにね。領収書だけ提出するスタイルにするとか。

御手洗

今の仕組みは、部署を超えての利用は、部署間での調整が必要でちょっとハードルが高いので、自由に柔軟に使えるようになるといいと思います。

でも、部署を超えた人たちとコミュニケーションをとっても、仕事で生かすことには繋がらないのかなぁ?とか、考えてしまいます。

渡邊

ぶっちゃけて言うと、3,000円現金支給した方が早いと思います。課内でのコミュニケーションを深めるなら、今の仕組みでもいいのかなとも思うんですが。行かない人から考えたら、「飲む人は3,000円もらえていいよね」ってなっちゃうと思うんです。御手洗さんが言うように、今の枠を超えて、どんな形でも使えるようになったらいいのかな。

赤嶺

「ノミニケーション」という名目で補助が出るというのは、誘いやすくなるってことなんですよね。飲み会に興味がない方を、誘う口実にもなる、いいシステムだと思うので、もっと適用を広げてもいいんじゃないかなと思います。歓送迎会の飲み会は会社負担にすると、もっと参加率は上がると思いますし。コミュニケーションは増えていくんじゃないかなと思います。

送別会での集合写真。和気あいあい!(コロナ禍前)

ノミニケーションは、仕事に役立つ!?

創業者の三浦保さんの伝記を読むと、「お酒の席を仕事に生かしていこう!」という意思が感じられます。最近は、プライベートと仕事を分ける・・・という意味合いが増えているのであれば、飲みの席のコミュニケーションを仕事に全部生かさなくてもいいのでは?と感じるのですが・・・。実際、仕事に役立ってますか?

渡邊

間違いなくノミニケーションは、仕事に役立っていると思います。普段抱えている悩みって、職場ではなかなか話せないので。話せる時間があるのは、モチベーションアップに繋がりますね。相談とかお願いごともしやすくなりますし。個人個人の選択が尊重されて、かつ会社の仕組みとしても利用しやすくなれば、もっといいかもしれないですね。

渡邊さん:熊本支店時代。支店の仲間とキャンプでコミュニケーション!
宮本

「何かを打ち明けて話したい」人もいれば、「そんな悩みない」っていう人もいると思うけど、会社の体制として「コミュニケーションに経費をつかっていいよ」という姿勢があるのは、すごくいいと思う。無駄じゃないです。

渡邊

先日、他社の方と話す機会があったのですが、ミウラのノミニケーションの制度を聞いて、驚かれてました。とても恵まれた環境だと思います。これからも、有効活用できたらいいなと思います。

まとめ

今回、「ノミニケーション」について議論をするにあたって、「時代も時代だし、ノミニケーション反対派が出てくるに違いない!」と仮説を立てていました。実際、ネット上には「ノミニケーションは古い」「迷惑」などの声も上がっています。「なくしてほしい」という声も出るかと思っていたのですが、意外にも全員が「歓迎派」でした。世代間ギャップもあるのかと思っていたのですが、それもありませんでした。それぞれが、時代の流れを意識し、個々を尊重する・・・ミウラには、自然にそんな風土ができあがっているのかもしれません。ノミニケーションは、「飲み」だけにあらず。意見があがっていたように「飲み会」以外や、部署間以外でも気軽に使えるようになると、もっと幅が広がるのかもしれませんね。

「仕事が生きがい」という人が多かった時代から、今は「仕事も、プライベートもそれぞれで充実させる」という人が増えてきているように思います。ノミニケーションでのコミュニケーションは、きっと仕事だけではなく、生き方にも反映されていくのではないでしょうか。今後の、ミウラのコミュニケーション力 アップに期待です♪

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